膨大な勉強時間

こんばんは、ミュウです。

前回の投稿が7/23ですから、3週間経ってしまったことになります。
いや……前回書いたとおり、夏期講習だったわけです……
朝から晩まで働いて、寝るだけのために帰宅する生活を送っていたわけです……
そりゃブログなんて書けませんよ!!!
ようやくお盆休み(という名の労働監査対策?)で、書きたいことも溜まっているので、できればこの記事ともう1つくらい書ければなぁと思います。
ただ、心身はかなり大きなダメージを受けているので、書けなかったらすみません。

さて、今回の話題は勉強時間についてです。
学習塾では、生徒、特に受験生に対しては、「これくらいの時間勉強しなさい」という勉強時間の目安を提示することがよくあります。
それは、「受験対策をするにはこれくらいの勉強時間が必要」という意味であり、普段から一生懸命勉強している生徒とサボっていた生徒、理解が早い生徒と遅い生徒、志望校までの学力差が大きい生徒と小さい生徒、など、様々な生徒がいるので、その提示した勉強時間はあくまで目安であるはずです。
しかし今の時代、その勉強時間がとんでもないことになっているのです。

まず、そもそも必要だとされる勉強時間が非常に長くなっています。
正確な記憶はありませんが、私が中学3年生だった頃は、塾の授業+宿題+αで毎日7~8時間程度の勉強時間だったような気がしますし、それでも十分頑張っていると評価されていたと思います。
しかし今の中学3年生は、(塾にもよりますが)1日12時間勉強しろと言われることも珍しくなくなりました。
また、あくまで目安であるはずの勉強時間ですが、勉強時間を記録して提出させ、勉強時間や内容を管理する塾も非常に多くなってきました。
そして、塾が提示した時間よりも勉強時間が少ないと、講師から発破をかけられたり、酷いときには圧力をかけられて生徒が追い詰められていくというケースもあります。
つまり、塾が提示する勉強時間が目安ではなくノルマになってしまっているのです。

私はこのような流れは非常に問題があると思っているのですが……
そもそも何故このようなことが起こっているのでしょうか。

理由はいくつかあると思いますが、主な理由は2つあると思います。
まず、単純に勉強時間が長い方がこなせる勉強量が多くなるという点です。
受験戦争の過熱、学習塾間の実績の奪い合いなどから、
「あの塾は1日8時間と言っているから、同じ勉強量では勝てない。ウチの塾は1日9時間にしよう。」
などという安直な考えで、勉強時間がエスカレートしているという理由です。
また、逐一チェックしてノルマにすることで、強制的に勉強させ、
「あの塾は1日8時間と言っているけど、ウチは1日9時間勉強できる塾です!」
と塾を売り込んで顧客獲得を目論んでいるという面もあると思います。
そしてもう1つは、長時間勉強しないといけないような質の悪い指導をしているという点です。
他の記事でも書いてきたと思いますが、学習塾でやっている指導は、実績を出すための指導です。
いかにテストで点を取らせるかということが最重要であり、そのためには解法をパターン化し、それをひたすら問題演習で繰り返して覚えていくということが行われます。
確かに問題演習を繰り返して解法を身に付けていくのは勉強をする上では非常に重要なことですが、きちんと理解させてから問題演習で繰り返すより、大して理解しないまま問題演習で繰り返す方が、解法を身に付けるのに莫大な時間がかかります。
だから勉強時間を長くする必要があり、また、長時間勉強させないと実績が出せないから強制的に勉強させる必要があるのです。

「だったら理解させてから問題演習をさせれば良いじゃないか」と考えると思いますが、それをしない理由があります。(以前にも書いたような気もしますが)
まず、学習塾はできるだけすぐに成績アップの結果を出したいと考えます。
「この塾に通い始めたら成績が上がった!」と実感させることが最も有効な退塾防止策だからです。
そのため、時間のかかる「理解させる」という指導を省き、とにかくテストの点が上がる実践的な指導をしてすぐに結果を出す指導を優先します。
それともう1つ大きな理由は、講師の質が低いことです。
学習内容を十分に理解させる指導は、実は結構難しいもので、誰にでもできるものではありません。
ましてやブラックと名高い学習塾業界で、満足な人手も集まらない状態。
そこらの大学生をかき集めただけのような質の低いアルバイト講師が、十分に理解させる指導をしようと思っても、できる講師はかなり限られるでしょう。
だからこそ、講師の質の低さを隠し、どの講師にも同じレベルの指導をさせるためには、十分に理解させないまま問題演習を繰り返して解法を身に付けさせるという指導が最も都合が良いのです。

では、このような指導によってどんなことが起こる、あるいは起こっているのでしょうか。
教育として最も深刻なのは、学習した内容を十分に理解していないということです。
近年の入試問題は、このような学習塾などの入試対策を問題視して、思考力を問う問題や記述問題を増やす傾向にありますが、学習塾などはそれすらもパターン化し、同じような対策で実績を出しているように思います。
その結果、学習塾で行っている勉強法が正しい勉強法だと勘違いしてしまう生徒も多くいますし、「塾で勉強した方が成績が上がる」と学校を軽視する生徒保護者も少なくありません。
これらは教育的観点からすると大問題です。
それと、子どもたちの私生活に与える悪影響として、勉強時間が私生活を圧迫しすぎているという問題が起こっています。
1日12時間勉強しなければならない生徒は、1日の半分を勉強時間に費やさなければなりません。
適切な睡眠時間は1日7時間程度と言われているようで、(寝ている間に記憶の整理などを行うそうなので、心身の状態次第では8時間くらい寝ても良いのではないかと私は思っているのですが……)1日の残りは5時間。
そこで食事や入浴やトイレ、休憩時間や移動時間などを考えると、自分で自由に使える時間はほとんどなくなってしまいます。
それを中学生が毎日やれと言われて、心身に悪影響がないと思いますか?
耐えられる子もいると思いますが、耐えられずに悪影響が出る子もいます。
私が実際に見た生徒では、体調を崩す子や勉強に拒否反応が出る子は珍しくなく、酷い例になると、情緒不安定になって正常な精神状態が保てなくなってしまった子や、性格がガラッと変わって攻撃的になった子など、人格形成に支障が出てしまった子もいました。
また、勉強時間のノルマ達成のために、嘘の勉強時間の申告や勉強時間の改竄など、不正に手を染める子も珍しくありません。

人間は楽をしたがりますから、厳しい目標値を設定して頑張らせることは必要だと思います。
しかし、今の学習塾がやっていることは明らかにやりすぎだと思います。
こんなことが現実に起こっているのに、教育上こんな悪影響が出ているのに、
まだ教育的観点を無視して実績しか考えていない指導が正しいと思いますか?
まだこんな指導をしている学習塾を選びますか?

是非皆さんに考え直してもらいたいと思います。



それでは今回はこれで失礼します。

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